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日本の不動産市場

2009 年の動向

2007年以降多くの貸し手(主にCMBSの投資家であるが)は、期日における元本回収が困難な状況に直面してきた。2008年に極度な資金流動性の欠如と云う劇的な市場環境の変化が起こった後、2009年は、ある意味で折り返し点となった。但しそれは、相当な量の流動性が存在した2004年から2007年にかけての状況とは、依然として大きく異なる。

徐々に市場流動性と成約取引規模が大きくなってゆくにつれ、2009年9月には、東京は、すべての分野の合計において(開発案件を除く)166億米ドル相当と云うロンドンに次ぐ世界第二位の市場規模に達した。また、この数字の内、114億米ドル相当は、オフィスビルの分野で占められる(Real Capital Analytics, Commercial Real Estate Sales Researchより)。

但し、2008年以前の3年間と違い、日本生命がAIGから購入した12億米ドル相当の案件のような1,000億円超の大規模案件は、極めて少ない。 2009年末にSEBがドイツのオ-プンエンド型ファンド経由で行った120億円規模のショッピングセンタ-への投資は、各メディアにおいても相当な注目を受けた。 長期投資志向の強いドイツのオ-プンエンド型ファンドは、2008年度には、それまでの日本の不動産投への投資額に倍する2,000億円規模の投資をしていたがそれ以後は、上述の投資案件が一般に知られる限り2009年度におけるドイツのオ-プンエンド型ファンドによる唯一の投資案件と見られている。

他方では、手元の資金が潤沢にもかかわらず本業においての事業規模拡大機会が限定的だあった鉄道会社等の大規模事業会社が2009年度における主たる投資家となった(京阪電車による1億5千万ドル相当の東京のオッフィスビル購入などは、その典型)。 また、銀行による機関投資家へのノンリコ-ス型の不動産投資用資金融資の市場が依然として冷え込んでいることや、それまで活発だったCMBS市場が崩壊したことも、これら事業会社の投資機会における競争力を助長した。 多くの不動産投資は、その投資家たる大規模事業法人向けの企業与信に基づくファイナンスで支えられた。

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