Kenzo Capital Coporation

東京オフィス市場動向 (2009年 5月)

  1. 1.経済動向:

    • 日本経済は、世界的な需要の後退の影響から2008年第4四半期は、輸出において前年同時期比44%減という記録的な減少を示し更には、2009年第1四半期には、同じく71%減となり、結果的に過去最大のGDPの減少幅を記録し、それぞれ2008年第4四半期に年換算12.1%減,2009年第1四半期には、同14.6%減となった。
    • 一方、国内外の景気刺激策が徐々に功を奏し、需要が増加することより輸出にも回復の兆しが見え、在庫調整が終わって僅かながらも経済が上向いて来ることが期待されている。
    • 日本政府は、当年度分15兆円(1,200億ユーロ相当額)を含む総額56兆8千億円(4,350億ユーロ相当額)の追加景気刺激策を当国会に提出した。
    • 既に発表された政策を含め、日本政府は、日本の名目GDPの4.2%に相当する景気刺激策を投入することになっている。これは、G20の中で最大規模であり、G20の平均値2.6%を大幅に上回るものとなっている。
    • 2008年と2009年に投下される刺激策は、2009年度に1%、2010年度に1.2%経済を実質的に底上げすると予想されている。この効果は、潜在的経済成長自体は、1%程度とされている中で軽視できないものとなっている。様々な税務上の恩恵は、消費を刺激し資本投資を助長することが期待される。
    • 2009年第1四半期に4%、その前四半期には、3.8%経済が後退したが今般日銀は、概ね3年振りに景気予想を直前の四半期から上方修正し「引き続き景気後退は、続いているものの、その速度は、徐々に弱まってきており今後横ばい状態に向かう兆しがある」と言っている。
    • これら政府発表の政策は、更に記録的な国債の増発を伴うものの、それは、企業や個人関連分野にも余剰資金を流入させ、結果として資本市場の需給バランスを均衡させる。インフレの懸念が当面無い中で長期金利も当分の間は、低めで推移することが期待される。
  2. 賃料動向:

    • 「伝統的な地域」の賃料は、渋谷や恵比寿等の「新興地域」や丸の内・六本木のプライムSクラスビルに比べて同じ規模のビルの賃料もテナントの需要が強いことから比較的安定している。
    • 坪当たり月3万円超の賃料のビルは、苦戦気味なれど、同坪2万円未満で「伝統的地域」内、或いは、少々地理的に同地区から外れていても比較的貸手優位な契約が締結できている。
  3. 空室状況:

    • 東京5区の平均空室率は、6%台に突入。
    • 「伝統的地域」の千代田区・中央区は、比較的空室率を低めに抑えているが新宿・渋谷等の「新興地域」は、2003年度の水準に近づいてきている。
    • 我々の市場調査では、千代田区・中央区の中心的2区と港区の一部では、空室率が7%を超えることは、無いとみている。
  4. 最近の取引の動向:

    • 市場の取引の主役は、REITである。
    • 強いスポンサーに支えられたREITは、かなり有利な価格で物件を購入できている。
    • 問題を抱えているREITは、3月は、簿価に近い水準での売却を余儀なくされている。
    • 資金の借り換えに苦しむREITや私募ファンドは、既存の貸し手からの圧力に屈し、市場価格での物件処分に追い込まれるところもあろう。

© 2022 Kenzo Capital Corporation

design by Connect Inc. Tokyo

RSS feed for Kenzo Capital Corporation